ハザマでシジマな瞑想所

ハザマシジマの思索場所。ゲーム等趣味、自己啓発、その他精神的な事柄がメインです。

Buzzoの精神状態についての考察 その4

こんばんは、ハザマシジマです。
今回もBuzzoの精神状態についての考察です。
 
基本的には英語のLISAでのゲーム中の描写に基づいた考察をしていますが、本編との描写およびAustinさんからの情報などとの矛盾、引用した英文およびその訳の間違いがあれば指摘していただけると幸いです。
また、Buzzoのことに限らずLISA中で疑問に思うことがあれば私に知らせていただければ私の方でも考えようと思います。

この記事に限らず、私の考察の中で分かりにくい点や疑問点があれば寄せていただければ補足を別に書こうと思います。
LISA the PainfulおよびLISA the Joyfulのネタバレ注意です。
 
今回はBuzzoの最期およびその近辺での精神状態について考察します。前回に引き続き、彼がLisaから許された場合を数パターン考察します。

 

 

 

 

 

 

 

今回の内容に入る前にまずは前回のおさらいをしておきます。

Buzzoの精神状態についての考察 その3 - fx*jf bkx*j w*r.

その3の内容

彼の最期およびその近辺についての精神状態を示す描写は主に次の3点

・BuzzoがLisaに宛てた手紙を書いた時点では彼女から解放されていない

・ミュータントとなった彼の挙動から彼女由来の恐怖が見られる

・JoyfulのBuzzoが見た幻覚では暗闇の中"I'm here to set you free."という発言が見られたがLisaのものともBuzzoのものとも確定できない

Buzzoが最期まで解放されないとするとLisaの挙動としては彼の最期まで態度の変化なしの1パターンのみだが解放されたとする場合はLisaの変化の過程についていくつか考えられる

・BuzzoがLisaの要求を満たした場合

・Lisaの態度が一貫しないと仮定し、彼の最期近辺で偶然許しを引き当てた場合

・Buzzoの心に変化が生じた影響でLisaの態度も変化した場合

 

 

今回は主に前回挙げられた大別して3つの場合(要求達成、許し引き当て、心の変化)について彼が許しを得る過程を半ば無理やりにでも考察してゆきます。

 

 

 

彼が許されるまでの過程

 

まず最初に、Lisaからの要求を満たした場合を考えます。この場合は

①LisaのBuzzoの行動の評価が蓄積されており一度蓄積された評価は減らないこと

②評価の基準値達成とLisaの許しに時間差があること

③Buzzoを許すまでのLisaの態度は評価の貯まり具合をあまり反映しないこと

これらを満たす必要があります。①を満たしていない(蓄積された評価が減る)場合はBuzzoがBuddyに意識を向けた時点で評価をかなり持っていかれるはずです。②を満たしていない場合は、幻覚中で誰を苦しめたわけでもない彼が突然許されるはずがありません。③を満たしていない場合は、許す直前までLisaが"Make him suffer."などと言って彼を追い詰めることはないはずです。元々可能性の薄い説だからか考えてみてもLisaの挙動がぎこちないです。

 

 

 次に、Lisaの態度が一貫しない場合を考えます。一貫しない態度でなおかつBuzzoの心の脅威となるためには彼を許したり愛したりする態度をとる確率は非常に低い必要があります。そのうえでJoyfulの彼の幻覚が一通りすんだあとで非常に低い確率のLisaの許しを引き当てたと考えられます。もちろんこれが起こりえる可能性は低いので有力な説とはなりません。

 


 3つ目。Buzzoが彼女の死から逃げずに向きあったなどといった彼の心の変化によりJoyfulのBuzzoの幻覚の時点で彼女の態度が急変した場合を考えます。
 この場合はBuzzoの心の変化として何を定義するかで彼の精神の説明はそれぞれ異なります。どの場合を考えるにしても、Lisaの許しが出る前にわざわざ凄惨な幻覚を見せつけられることについては、ここではBuzzoの精神を試す最終関門のような役割であるとします。ほかの捉え方もできそうなのですが今のところ思いついてもうまく論に組み込めないのでそれでいきます。では例を3つ(Lisaの死の受容、Lisaへの愛、自責の念(あるいは自傷願望)の認識)考えて彼が救われるのか考えていきます。


①Lisaの死の受容
1つ目の例として彼の心の変化をLisaの死を受け止めることとします。最初に「Lisaの死を受け止められる(Lisaの死の受容)」ことの定義をしたいと思います。ここでは、Lisaの死を受け入れるというのはLisaの死を事実として認めながらもLisaの死に心を囚われないでいることとします。Lisaの死について「奴が悪い」と誰かを憎んで行動を起こす、「もっとうまくやっていれば状況はましになったはずだ」と延々と後悔し続けるといった場合は十分に「Lisaの死を受け止められる」例には当てはまりません。これらはただ単にLisaの死を認識しているだけで受容とは異なります。


①-1.Joyful幻覚開始直前付近でようやくLisaの死を受け入れられたとした場合
人の感情はスイッチの切り替えのよう極端から極端まで揺れ動くとは限らないので、ここではLisaの死を受け止める段階での彼の心の変化を連続的にとらえました。死の受容はきっと一筋縄ではいかないはずですが、ここでは基本的に時間経過でだんだん受け止めていくものとします。図で示すと以下のようになります。

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 Buzzoの心の動きとしてLisaの死の直後は精神的ショックが大きいものの、FLASHがあった時点ですでにJoyの研究に参加していたことから、FLASHの時点までにはLisaに囚われている気持ちはあれど、Lisaに囚われてばかりではなく現実的に判断しこれからに向けての行動をとれている程度にはLisaの死を受け入れていると判断できます(市の受容は現実的判断可能基準まで到達)。そしてFLASH後からも徐々に回復し、Joyful幻覚開始直前にてようやく彼の心が変わったとみなしてもいい程度になります(Lisaの死を十分に受け止められるとみなせる基準まで到達)。そこで凄惨な幻覚に突入します。顔面血まみれのLisaからの束縛に、彼の行為の集大成の傷まみれミュータントBrad。彼らを目の当たりにして、BuzzoはBradの前で膝をつきます。このことから、少なくともBuzzoは幻覚にて膝をつくほどの何らかの心理的ダメージを感じているといえます。そして彼が救えなかった存在であり彼を苦しめた存在であるLisaと、彼が堕としたBradを前にした際の心理的ダメージであるので、ダメージの正体としては恐怖感あるいは罪悪感であると考えられます。
 さて一旦彼が築き上げてきたLisaの死の受容の態度ですが、Lisaの死から長い年月をかけてようやく出来上がってきたものであるということを念頭に置きながら、幻覚からの精神打撃への耐性を推測してみたいと思います。

 まずLisaの死から長い時間をかけてようやく出来上がったという側面から見ていきます。心理的な療法にて彼の精神構造を根本から変えて基礎耐久力や回復力を強化するといった方法をとらずに(あるいは試したがあまり効果がなかったか)時間をかけて少しずつ「過去に囚われてはいけない」などと自己暗示をかける、少しずつ苦痛を忘れていくなどといった時間の経過頼みの方法による死の受容と考えられます。また精神状態の安定期間も死を十分に受け入れられる基準に到達してからはあまりありません。

 この2つから、彼が築いたLisaの死の受容の態度の精神打撃への耐性はそこまでないと考えられます。よって、幻覚で受けた罪悪感や恐怖から一旦築いたLisaの死の受容の態度が崩れて逆戻りしLisaの許しの条件を満たさない、という結果が予想されます。


①-2.Lisaの死の受容の耐性における欠陥を踏まえて、①-1の状態をベースに幻覚を耐えてLisaの許しを得るまで精神を強化した場合
 こちらも①同様、基本的には連続的にLisaの死の受容が築かれているものとします。では精神打撃対策をしていきます。Joyful中の幻覚ではBuzzoは膝をついているので、この描写から、幻覚による精神ダメージは軽減することはできてもある程度は食らうものであり、耐久力の強化と同時に精神ダメージを受けてもいいような余裕を確保する必要があると判断できます。そこで幻覚から受ける精神ダメージを見越して心に余裕を取り、幻覚開始時点で心の底からLisaの死を受容しているレベルにまで持ち上げます。また精神状態が安定している期間があると耐久力もつきます。彼の場合は長期にわたって深く苦しんでいるため、精神状態安定期間も長めに欲しいです。安定期間はどんなに短くても1年、欲を言えばその数倍。また十分に死を受け入れられるレベルに達してから心の底から死を受容できるレベルに上がるまでを最低でも3か月とします。図に示すとこのようになります。

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 この仮定から、Joyful幻覚開始直前から1年3か月は彼の精神は十分健全であるとみなせます。しかし、Painfulエリア3直前での彼の発言”No matter what I do... It still hurts...(どんな手を尽くそうとも…未だ痛みは止まない…)”から、彼はBradのエリア3到着直前時点までは苦しんでいることが分かります。

 ここで、Bradがエリア3到着時からJoyful幻覚開始までの時系列を見ていきます。Bradエリア3到着からミュータント化、Bradミュータント化からRandoの傷の回復、Rando復帰後からウォーロード3~6人を撃破。これらの出来事が起こった期間(Bradエリア3到着~ウォーロード3~6人撃破)が最低でも1年3か月以上なければ、Painfulエリア3直前での彼の苦悩と矛盾します。

 Bradがエリア3をじっくり探索+最後の船旅に向けて念入りに準備を整えて最終戦に挑んだとしてもエリア3到着からミュータント化まではせいぜい2か月程度、Rando復帰からウォーロードを3~6人ほど殺すまでは長くて1か月ほど。Randoが1年ほど休んでいていなくては最低限の基準すら満たせません。負傷してから牢屋までたどり着くまでのRandoは全力は出せていないかもしれないものの、戦える程度には元気です。そんな彼なら回復には1年も必要ないと思われます。また、Buddyについても考えてみます。彼女はPainful終了時点で既にJoyを服用している可能性が非常に高いのですが、JoyfulにてOlatheを支配するという志を持った時点ではJoyを飲んでから日が浅いために禁断症状は出ていません。Joyを初めて飲んでから1年以上。その場合は彼女は飲み始めてから日が浅いとは言えないと思われます。よって時系列的には無理があることになります。


①-3.慣れを考慮に入れる…?
 ここでは何度もLisa解放の最終関門にぶちあたり、精神打撃への耐性を付けてはどうかと一応考えてみます。理想のグラフとしてはこんな感じです。

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 しかし、Lisaへの恐怖が慣れで簡単に軽減するような類のものなら、Buzzoの潜在意識に強く恐怖を植え付けるほどの脅威とはならないはずです。よって最終関門の幻覚による恐怖が十分に軽減されて晴れてLisaの許しを得るよりは、何度挑んでも駄目だという結論に至って諦める方が早いと考えられます。

 

②Lisaへの愛
この場合Lisaへの愛は元からあったはずなので、愛を取り戻す場合となり①とは事情が少々異なります。もともとは彼の心の中にかつてあったものなので、精神打撃への耐性も①よりは高いと思われます。図にするとおおよそ以下のようになります。

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 Lisaへの愛を取り戻す際には①-2では時系列の都合上で矛盾が起こった精神安定期間の確保による精神打撃耐性強化をしてもここでは矛盾は生じません。死の受容とは異なり、Lisa愛と他者をいたぶる行為は両立し得ます。よって、Lisaへの愛を取り戻すことによりLisaから解放されたという可能性は有り得ます。
 しかしこの場合を考えるにあたって忘れてはいけないこととして、Lisaを再び愛したことにより彼女はBuzzoを許した、とする場合彼は一旦Lisaを愛していなかった時期があることを定義しなければなりません。その時期の間もLisaによって苦しんでいたなら彼女を憎んでいた可能性さえあります。これでは彼女への愛を期間限定ではありますが否定します。

 

③自責の念の認識
 これは①同様Lisa死亡直後にはないはずの心構えです。ただし③の場合は①とは異なり、自責の念は彼の潜在意識下には根深く存在した思念であることがミュータントのBuzzoの行動から推測できます。潜在意識下の強い思いであれば、一旦気づきに至れば顕在意識内でも短期間で強固な思いになると考えられます。①および②と比べれば精神打撃への耐性も強いです。

 そして短時間で強固な思いとなるため時系列の面から見てPainfulでBradを苦しめる行動をとったこととも矛盾しません。一旦気づいてから思いが固まるまで、JoyfulでRandoが休んでいる間かBuddyがウォーロードを殺している間程度の期間でもおそらく十分です。よってBuzzoが自責の念に気づいたことによりLisaが彼を許したという可能性は十分有り得ます。
 なおこの場合、Lisaから解放された直後から、今まで彼が成してきた他者をいたぶる行為+彼の後悔全てに真正面から向き合うことになります。Lisaからの恐怖とは違い、こちらは新鮮な精神ダメージです。さらにいうとミュータントのBuzzoには恐怖や躊躇いおよびLisaの名前を呼ぶことが見られたことから、彼が自責の念に気づき一旦Lisaから解放されたとしても、Lisaの影響で被った心の傷は決して消えたわけではありません(少なくとも潜在意識では)。彼もそれらは覚悟の上かもしれませんが、新たな希望Buddyはいても最愛のLisaはいない状況でこれらすべてに向き合うことを考えれば、もはやLisaから解放されなかった方が精神的に楽と言えます。
 また、この説では、自責の念に向き合えるようになったところでLisaが消えたことから、LisaはBuzzoの自責の念を覆って彼の心を守る防衛機能を果たしていると考えられます。彼が自責の念そのものだけではなく、自責の念を紛らわすためにLisaを使っていたことにも気づいたならば、BuzzoがLisaを解放しているとも捉えられます。図に示すとおおよそ以下のようになります。

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 この説についてはさらに考えて膨らませたので、次回の考察で色々書きます。今のところ私の中ではこの説が一番本編との描写とも私の勝手な閃きとも整合がとりやすいです。
 
 ここではLisaから許されて一時Lisaから解放された場合を想定しましたが、いかなる場合を考えるにしても、ミュータントのBuzzoの挙動からはLisa由来の心の傷が伺えるため、少なくとも心の傷が潜在意識から消えたわけではないことを意識する必要があります。

 

 

今回は以上です!閲覧ありがとうございました。

次回はBuzzoが最期までLisaから解放されなかった場合と自責の念の認識によりLisaから一時解放された場合の2種類について、彼の精神状態を体系立てて記述していきます。