ゲーム終盤、マルクトの過去の判明~ラストについて。
運命に翻弄されて、母親は父親のしてきたことの影響でマルクト出産時に死に、父親は彼を新人類の王に育てようと、カティクルと共に檻に閉じ込めたり、父の所為で娼夫になったも同然の教育を受けさせられ、多額の借金を背負って没落すれば他者からは嘲われ・・・
売春しても割に合わない対価しかもらえないのも、実質父の所為では?彼の方から支払って、住人達に相手をさせたとは。これはマルクトも安値になるわけだ。
そんな彼が、世界も人類も憎んでいた彼が。人間らしさを守ろうとペニシアについて行くルートは、私にとっては信じられないものだった。
私が彼の立場であれば、父への反抗目的以外ではまず選ばない選択肢だろう。
後に作られた「モララーのもつ鍋」で見られるように、ヴァナギアと共に行き王となり、残った人間を全てカティクルにしたうえで彼らを支配するのが正史のように思える。
だがアスキアナの人間の中にも、他者を思いやるフェイ、濡れ衣を背負ってでも妹モニカと結婚相手を守ったゴルラオがいた。
そして、異常な性欲の所為で父に殺されそうになったが、マルクト達と共に父を殺したクローディアも。
彼らは、この世界は何もかもがゴミとは限らない、外界から課された運命を変えられる、とマルクトに示唆する存在だったのだろうか。
そしてそれ故に、マルクトがペニシアについて行く可能性が生まれたのだろうか。
改めて本編の内容を見返すと、4章でのペニシアの台詞「へんぼうをこばむあなたの本質が、かこをほり起こしているとでもいうのでしょうか・・・」から、彼自身は変貌を拒んでいる?
ゴルラオが濡れ衣を被るシーン、初見で非常にモヤモヤした。
フェイとペニシアの発言では「誰かの幸せの為に自分の幸せを諦めること」については話題に挙がっていた。
しかし個人的には、ゴルラオが自分の幸せを諦めたことはまだいいとしても、「その方法で本当にモニカは幸せになるのか?」という点が個人的に引っかかった。
濡れ衣を被るところまで示し合わせて行ったならまだしも、モニカの結婚相手の男が自分の保身のためにゴルラオを売るような男であれば、彼をモニカの傍に居続けさせて良いのだろうか?
アスキニアはモニカ一人では厳しいので彼と共にい続けた方が良いとしても、何のお咎めもなしでいいのだろうか?
という疑問を感じた。