Rando精神考察1 -境遇と人格の不均衡?フラッシュ前編
こんにちは、ハザマシジマです。
世間では、成人の日ですね!
しかしここでは、聖人の日と敢えて誤読し、LISA内でも聖人と名高いRandoについて、考察を書いてゆきます。
今回(および次回以降のRando考察)のテーマは、「彼の人格の異常性」についてです。
彼は、他者思いで平和主義な、オレイサの中ではかなり現代人寄りの感覚を持っています。その為、「彼は異常な点がある」とは中々思えないかもしれません。
実際、私も彼の異常性に気が付いたのは、LISAプレイ後から4年以上経過してからのことでした。
が、LISAのキャラクターにおいて重要な点である「過酷な境遇を経験した者は、それに伴う人格の歪みを抱えて生きていく」という点を主軸に見ていくと、Randoは明らかに不思議なキャラクターです。
今回は、そんなRandoの境遇を、本編中の描写から振り返りたいと思います。
LISA the Painfulのネタバレにご注意ください。
過酷な目に遭いながら人格者になるには、その後の救いが必要ではないか?
まず最初に抑えておきたいのは、LISAにおいては
「過酷な境遇を経験した者は、その後も憎悪で苦しんで生きる。また、それに伴う人格の歪みを抱えて生きていく」
という傾向が見られます。Brad、Lisa、Buzzoは特に、この点に忠実に則ったキャラクターだと思います。
そこで、
「辛い経験があった者は、自らの幸せや救いを掴むことができれば、その後は生きやすくなるかもしれない」
ということも付け加えておきます。
Randoは過酷な経験(後述)がありながらも、大勢を率いて慕われたり、平和主義な人格が見られるので、この点を付け加えて、彼の境遇と人格を照らし合わせます。
Randoの過去の振り返り
では、Art Collectionのプロフィールの情報、およびゲーム中での描写から、まとめていきます。
まずは、Art Collectionを参照して、分かる情報を挙げます。
Randoは孤児であった
彼の名前、Dusty Armstrong "Rando"についての注釈より。
「孤児であったため、自らBradの姓を借りてArmstrongと名乗り始めた」と書かれています。
またここでは、「BradがRandoに自分の姓を与えた」という情報は一切ありません。そこから、BradがRandoを自分の息子と認めていたかどうかは、全く保証できないことも分かります。
欲しかったのはBradからの承認
「彼は生涯ずっと、Bradからの承認を得ようと懸命だった。」という内容も書かれています。
また、原文では"The often unwanted star(後略)"とも書かれており、彼自身が地位を得ること自体は望んでいない可能性もあります。(あるいは単に目立たない、見向きされないだけという可能性もありますが)
すると、後々軍を形成しても、それだけでは彼は幸せになれないことも考えられます。
次に、ゲーム中から分かる彼の過去について。
幼少からの?ハンデ:吃音+貧乏
Painful内の過去回想、Bradの空手道場を見ていたDustyの言動より。
貧乏であろうことは、道場参加に対しての彼の返事「お金持ってない」と、
着るものも無いのか、上半身裸であったことから推測できます。
吃音は、彼の話し方から分かります。単語の最初の音を繰り返す、連発型の吃音です。なお彼は、大人になってからも吃音が残っています。
吃音には、先天性と後天性のものがあり、後天性のものは心的トラウマが関わる場合もあるようです。
Dustyの場合、心的トラウマで吃音になったかどうかは定かではありません。
が、発症自体に心的トラウマ要因がなかったとしても、吃音による生き辛さ(本人内の無価値観、周囲からの無理解等)が何かしら存在することは考えられます。
空手道場内で事件に巻き込まれる
Painfulをペインモードでクリアした際のエピローグより。
顔を剥がれたDusty。Bradに誰の仕業かと聞かれて、”It was him again.(また彼の仕業です)”と答えています。
因みに、その犯人は名指しされないものの、Dustyと同じく道場で空手を習っていたBuzzoでほぼ確定でしょう。(「Lisaの為」との言動、手口が切断、(エピローグ内のJoy Boyの口笛)より)
Dustyが「また」と言っているので、彼について少なくとも、「自分の身近な人間(Buzzo)が起こしていることを前から知っていた」ことも分かります。
もしかすると、顔剥ぎの前にも、Buzzoのすることに巻き込まれていたかもしれません。
道場に通うようになってからもなお、人間関係での苦しみに巻き込まれました。
孤児としての暮らしも、不安を感じやすかったかもしれません。そして道場もなお、全面的に安心できる安全基地としては脆かったと思われます。
貧乏で吃音を持った孤児として過ごし…
空手道場を見つけてからはBradの親切を受けつつも、内部の人間による事件に巻き込まれ…
いつまでも信頼できそうな強固な居場所は見当たらず…
その後の彼は?
という所で、ここで今回は以上です!
次回、フラッシュ後のRandoについて、描写と人格の照合を続けていきたいと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。